白内障手術で検索すると、老眼治療って言葉目にする。
前にも書いたけど、老眼って「治療」するものなのですか?
まるで、老眼が眼にとって何か悪い「病気」のような書き方です。
白内障の手術(眼内レンズ、しかも多焦点レンズ置換術)を行えば遠くも近くも見える。そして老眼も な・お・る。ってHPに書いてある。
白内障は手術しないとだめだけど、軽度白内障で手術の必要はあるのですか?
ある眼科さんのHPには手術適応時期についてきちんと書かれていた。
当然、手術前に調べるべきだったけど、自分にとってはいまさら遅いけど、これから手術を考えている人に伝えます。
白内障手術早まってはだめですよ。
今、「レーシックは危険」ってことで、手術を受ける人が激減しているそうです。
その、収入が減った分、中高年層をターゲットに「白内障の手術」を煽っていませんか。しかも保健適用外の「多焦点眼内レンズ」を使って。老眼 な・お・す って言って。
メガネやコンタクトを常用している人や強度近視の人達にとっては、めがねなしで遠くが見える。や、遠くも近くもそれなりに見えますよ。なんていう言葉は本当に逃れ難い魅惑的な言葉なんです。
そういった言葉が検索するたびに現れて、人の心を洗脳していくんです。
僕はもう老眼の年齢域だったので、常々「もうレーシックしても意味ない」って思っていてレーシックには関心を示しませんでした。もう15歳若ければ考えていたかも知れません。
しかし、ある日定期的に通っていた眼科医から「白内障がありますね」と聞かされました。
それまでに、知識がないなりに、
などを知っていました。
そこで、ネットを使って色々検索するわけですが(たぶん多くの方がそうなさっていると思います)そこに、「老眼治療」やら「多焦点レンズ」を使った成功例などなど食虫植物が虫をおびき寄せるがごとくの甘い言葉が氾濫しているのです。
単焦点のレンズを使えば「完璧な老眼になる」とどのサイトでも言っています。しかし、「遠くが見えるようになった」とか、多焦点のレンズのコマーシャルとかぶせながら、「メガネを使わないで生活できるようになった」などの言葉がたくみに出てきます。もちろんリスクも多少なり説明されていますが・・・
たとえば・・・
「・・・ということも有りますが、私はほとんど夜間運転しませんし、○○や○○はすぐに気にならなくなりました」
などです。リスクを軽く見させる巧みな言葉です。丁寧に
「※感じ方には個人差が有ります」などと載せて。・・・
一つ一つを取り上げれば必要な情報を提供していますが、その配置には巧妙に読者を手術の方向へ誘導していきます。
読む人は、「見えるようになりたい」のですから、「見えるようになる」に引き寄せられます。
「老眼だからレーシックやっても意味がない」と思っていた自分の中に「白内障だから手術して、一緒に遠くも見えるようになるんだったらすごいな」なんていう気持ちが芽生えてきていたのです。「近くが見えなくなる」ということはすっかり忘れて。
そこで通っていた眼科医から手術をしている総合病院を紹介してもらったのですが、その病院ではいわゆる通り一遍の検査しかしませんでしたし、保健適用外のレンズ(多焦点)の紹介もなく、また、使用するレンズのメーカー特性などやQOVに関する説明も有りませんでした。手術適応に関しても何もなし。単に術式に関する説明のみです。
白内障の程度に関しては皆無でした。(聞かなかった自分の責任ももちろん大ですが。)
そして、術後の満足度を決定するといわれているピントの合わせ方に至っては「遠くですか」「近くですか」の2択です。
その段階で一抹の不安があったので、ここでやめておけばよかったと後悔しています。
そして、術後検診で不満を言ったら「あなたがそういったでしょ」の一言。
地獄に突き落とされた気持ちです。この一言でも訴えることができるのではないかと思えます。
何か有効な対抗手段はないものなのかと考えてしまいます。
こういった場所に書き込むことで多少気持ちの平静さを保てるような気がしますが根本的なものでは有りません。
手術をして、こういったページをつくった全ての人が思っているはずです。
ここに書いても、裁判で勝っても何の解決にもならないと。・・・・
ただ、ただ、手術前に戻りたい と
この先何十年もこの目と付き合っていかなければならない と。
そして、
同じ思いの人が一人でも少なくなるように と。